電験一種と技術士試験を比較する

私のブログへ検索されて来た方のワードを調べますと、『電験一種 技術士』というのがたまにあります。
この結果から察するに、『電験一種と技術士試験はどちらが難しいか?』とか『電験一種と技術士とではどちらが使えるか?』ということを知りたいのではと思います。
私の知る範囲で、このテーマを考えてみたいと思います。
以下、各項目について、この2つの資格を比較します。

★法令における定義及び業務範囲

【第一種電気主任技術者】
対象法令は電気事業法(経済産業省管轄)。
すべての事業用電気工作物における保安監督が可能です。

【技術士(電気電子部門)】
対象法令は技術士法(文部科学省管轄)。
技術士とは、『科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務を行う者』と定義されています。
資格があることにより、可能となる業務は特にありません。

まず、根拠となる法令が違うのは当然ですが、管轄の官庁が異なるのが大きな特徴です。
電験一種については何ができるのかが明記されていますが、技術士については特に明記されておらず、言わば『科学技術に関して専門的応用能力を持った凄い人』と認識されるための資格になるかと思います。

★試験内容及び難易度

【第一種電気主任技術者】
(一次試験)理論、電力、機械、法規の4科目についてマークシート。
(二次試験)電力・管理、機械・制御の2科目について記述試験。

【技術士(電気電子部門)】
(筆記試験)必須科目及び選択科目について論述問題。
(口頭試験)経歴および応用能力、技術者倫理
技術士制度について口頭試験。

正直、試験のスタイルが異なるので、難易度は単純には比べられません。
ただ、単純に合格率だけ見ると、電験一種がトータル合格率5%弱であるのに対し、技術士(電気電子部門)は約15%です。
この数字だけ見ると、電験一種の方が取得が難しいと言えるのかもしれません。

★どちらの資格が業務に活用できるか?

これはどのような業種かで変わると思います。
電力会社や設備管理会社勤務の方では、電験一種を実際に使う職場もあるかもしれません.
ただし、一種の免状が必要な施設というのは、全国でも数えるほどしかなく、そこまでの需要があるとは思えません。
一部の事業所を除き、電験一種は技術力の証明という要素が強いのではないでしょうか。

技術士については、この資格を持っていれば技術力の証明になり、コンサル業務では特に威力を発揮することでしょう。
また、技術士があれば工事の監理技術者になることも可能であり、工事関係者はこのような使い方もあるかと思います。

それぞれの資格の特徴についてまとめましたが、どちらの資格の方が有効かまでは結論付けることはできません。
どちらの資格も電気技術者にとって、非常に高い目標であると考えています。

参考まで、OHM2016年11月号で、電験一種と技術士についての座談会の特集が掲載されています。
この2つの資格を持つことの意義について、熱く議論されていますので、ぜひともご覧ください。

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